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■ 選択式お題より10個抜粋
06.人選ミス (ゾロ×ルフィ) 水天宮拓仄 |
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「おい、ルフィ。朝飯できたからゾロを起こしてきてくれ」
「わかった!」
キッチンで華麗に次々と料理を作り出していく様子が楽しくて、
最近のルフィはサンジと一緒に行動するようになっていた。
それが一時の事だとわかっていてもサンジにとっては幸せな時間に違いなかった。
そんな幸せに浸っていたせいだったのかもしれない。
いつもなら、キッチンの扉を開けて自らが全員に朝食ができた事を大声で告げているが、
今日はゾロを除いた全員がリビングに集まっていた。
そこで、近くにいたルフィに起こしてくるように頼んでしまったのだ。
ルフィがキッチンを出て行き、ゾロを起こしてくるまでの時間で
料理を皿に盛り付けてリビングのテーブルに並べていく。
並べ終わって、仲間達が次々に席についても二人はまだ来ない。
ゾロは頻繁に眠っているが、起こせばすぐに起きるタイプの人間だし、
ルフィが起こせば一発で目覚めるはずだ。
それなのに、ルフィがゾロを起こしに行って10分程が経過していた。
「遅いわね、ルフィとゾロ」
「まさか、ルフィも一緒に寝てんじゃないだろうな」
ナミとウソップが笑いながら話しているのを聞きながら、
自分の発言が失敗だったとサンジが青ざめる。
「私が様子を見てくるわ」
「ああっロビンちゃんにそんな雑務をさせるわけには!俺が行ってきますっ!
レディ達は先に召し上がってください」
ナミとロビンに笑顔を向けて、踵を返した瞬間にはサンジは鬼の形相に変化して、
バタバタと甲板を走り抜けて男部屋へ向かった。
「やっぱりかよ。いい加減にしやがれ緑頭!みんな待ってんだぞ」
額に青筋を浮かびあがらせたサンジの視線の先には、
ルフィを床におさえつけて唇を合わせる二人。
ルフィも一応の抵抗を試みたようだが、
今は力なくゾロの両肩に腕を回してうっとりとした表情を浮かべていた。
ゾロとルフィが特別な関係なのを知っているのは、サンジだけである。
なぜ知ってしまったかと言うと、以前も朝食になかなか来ない二人を
サンジが呼びに来た時に口づけを交わしている所を目撃したからだ。
恋愛の対象を女性だけと思っているサンジにとって、
男同士での行為は嫌悪するものだったが、なぜかルフィにはその感情が沸かない。
元々仲が悪い事もあって、サンジはゾロにだけ嫌悪感を露にしているのだった。
「ちっ、いつもイイ所で邪魔しやがってクソコック」
「ああん?おめーが所かまわずルフィに手ぇ出すのが悪いんだろうが!」
「やるのか?」
「あ、サンジ!ご飯用意できたのか?」
険悪な二人を余所に立ち上がったルフィが活き活きとした顔でサンジを見つめる。
その笑顔に毒気を抜かれた二人はガックリと肩を落とした。
「ああ、もう準備できて。みんな待ってるから早く来いよ」
「おおっ、早く行こうぜゾロ!今日の朝飯もうまそうだったぞ」
二人の横をすり抜けて男部屋を後にしたルフィを見送り、
サンジは後ろにいるゾロを横目で睨みつけて舌打ちをする。
「人選ミスだな、こりゃ」
「ああ?」
意味がわからない事を言われてゾロはサンジを睨みつけるのだった。
end
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