■ 『 Love cooking school 』 水天宮拓仄

 ここは、とある女子高の校長室。校長室の中には、女子生徒・校長・女子生徒の担任・女子生徒の母親と、容姿端麗な青年がいた。
「本当なのですか?サンジ先生」
「……」
 容姿端麗な青年は、教師だ。それもその姿からは想像できないが、家庭科で調理を専門に教えている。
「ほ、本当です!サンジ先生が無理矢理っ」
「大問題ですよっコレは!教師が生徒に…何て事を」
「サンジ先生?」
「ああ、そうだよ」
 いきりたつ周囲の人間を不機嫌そうな目で見渡すと今まで、ずっと黙っていたサンジが口を開いた。理由がどうであれ、自分と女子生徒が関係を持ってしまったことには変わりがない。ただ、この女子生徒の稚拙な復讐にあきれかえっているだけなのだ。
 真実は、女子生徒が放課後にサンジが過ごしている調理準備室を訪ねてきて、彼を誘惑してきたのだ。サンジは女子高の中では、人気者でたびたびこのような女子生徒が彼の元を訪ねてきた。その彼女たちは、遊びとわりきっていたのからサンジは、いつも一度限りの恋人を演じ、彼女たちもそれに満足していたのだ。そして、今回もいつも通りに来るものは来る者拒まずで体を重ねた。その後に女子生徒がサンジを独占しようとやっきになっていたのだ。その申し出をきっぱりと断った翌日に、校長室への呼び出しを食らったのだった。
「誠に残念ですが、サンジ先生には今日限り当校をやめていただきます」
「ああ、わかったよ。あっそうだ。一言…彼女にいいですか」
「どうぞ」
 校長はサンジの口から謝罪の言葉が出ると思ったのだろう、快くサンジの申し出を受けた。そして、サンジは口の端を吊り上げて強気な瞳で女子生徒を見つめた。その視線に女子生徒はドキリとする。あの、時に見た目によく似ていた。
「君さ〜男を満足させたいんだったらもっとフェラチオ練習しなよ」
「…なっ!サ…サンジ先生!」
「出て行きなさい!」
「はいはい」
 顔を真っ赤にした女子生徒と怒鳴る校長に背中ごしに手をひらひらと振って校長室を出た。その足で学校を後にする。二度とこの女子高に家庭科教諭サンジが足を踏み入れることはなかった。彼にあこがれていた女子生徒たちは、悲しがったり悔しがったりしたが、サンジは別になにも感じていなかった。
 サンジは、人や場所に執着しない男だった…

 女子高をクビになってから一ヶ月ほどたったある日。昼間からサンジは、自分のマンションでなんとなくテレビを眺めていた。
プルプルプルプル……
 ソファでくつろいでいたサンジは、うるさく鳴り響く電話の受話器を取り上げた。
「もしもし?」
『もしもし?サンジくん?ナミだけど』
「ナミさん?どうしたんですか?」
 電話をかけてきたのは、大学時代に一時付き合っていた彼女で現在は自分と同じ家庭科教諭をしているナミであった。別れた後も、友達として交友はあるのでたまに電話などかかってきては、一緒に飲みにいったり遊んだりしていた。今では、サンジの良い相談相手だ。
『まだ次の学校見つかってないんでしょ?』
「まあね、俺このままコックになろうかなって」
 今思いついた事がさらりと口からこぼれる。実際サンジの料理は、並の料理人よりもうまくて、いつでも店を持つことができる程なのだ。
『ねぇ、ウチの学校に来ない?ちょうど調理専門教師が退職しちゃってね。校長にも、もう私がつけたから。今すぐにでも入れるの』
「そ、そんな勝手に!ナミさん勤めてる学校って確か男子校じゃないですか?」
『贅沢言ってないで働きなさいよ!あんたみたいな不良教師雇うところなんて早々ないんだからね!私が口きいてあげなきゃ、ウチの学校だって無理だったわ』
 一方的に話しをまとめられてしまったサンジは、しぶしぶ承諾させられていた。サンジは、ナミにとある秘密を握られているので、彼女の命令には逆らえないのであった…。



 家庭科調理専門教諭として転勤してきたサンジは、ナミの言いつけで調理部の顧問までも押しつけられてしまった。(男子校で調理部って…とか思わないよーに!笑)
「私は会計係もやっていてとても忙しいのよ。悪いけど調理部よろしくね」
 これが彼女の命令であった。またも、ナミのいいように使われている自分にため息をつきながら、サンジは調理部が活動する家庭科室重い足取りで向かった。
「はぁ〜男子校で調理部かよ…どうせ食うの目的のデブばっかだろ…つまんねぇ」
 ドアの前まで来たサンジは咥えていた煙草を携帯灰皿に投げ込んだ。さすがに生徒の前で煙草はまずい。(一応、教師なんで…)
 ガラリとドアを開けると、ちょうど真正面に小柄な男子生徒がいた。家庭科室をひととおり眺めても彼以外はいないようである。
「おまえ一人しかいねぇの?」
「うん。あんたが今度来た新しい先生なのか?」
 高校生の割りに小柄で声の高い生徒は、大きな瞳でサンジを見上げてくる。
(なんだ…結構かわいいじゃねぇか)
 これがサンジの第一印象だった。生徒は、ルフィと名乗るとにっこりとサンジに笑顔を向けた。
「なぁなぁ!なに作ってくれんの?」
「作ってくれるじゃねぇだろ、お前が作るんだよ」
 ルフィの笑顔に悪い気がしないサンジは、うすく微笑ながら口を開く。
「え?そうなのか?オレ、食わしてくれるんだと思ってた」
 ちょっと焦ってるルフィを見ていると、サンジはなんだか落ちつかない気持ちになってきた。今まで感じたことがない、新鮮な感情がサンジの中に広がっていく。
「ま、徐々に覚えていけよ。オレがじっくり教えてやるよ」
 ポンとルフィの頭に掌をのっけて笑いかけるサンジを見て、ルフィがなにかを思い出したような表情になった。
「そういえば、先生の名前聞いてなかったな!なんて名前?」
「サンジだよ。別に先生なんてつけなくていいぜ、ルフィ(お前だけな)」
 最後に思ったことは口に出さなかったが…そのサンジの思いが伝わったか伝わらなかったのか定かではない。
「よろしくなっサンジ!」
 白い歯を見せながら笑うルフィにサンジは、一気に魅せられてしまったのか。自分の感情を理解していた。これは、俗に言う“ひとめぼれ”というやつなのだろうか?そう思い至るとサンジは、ルフィ獲得のためにとある提案をかかげた。
「今、調理部は週に一回しか活動してねぇんだってな」
「うん、そうだぞ。毎週火曜日」
「ふ〜ん…で、お前は何が作れるんだ?」
「オレ?オレは何も作れねぇんだ。味見係だからっ」
 なぜか自信満々な笑顔で答えるルフィをかわいいと思いながらも、はぁ〜とため息をついて、無理矢理真剣な表情を作るサンジ。
「決定だな。明日から毎日やるからな!卒業するまでに、ひととおりの料理をできるようになれよ」
「え〜!毎日やんのか?」
「あったりまえだ!オレが来たからには一人前にしてやるぜ」
 今度はサンジが自信ありげに笑った。
「わかった!じゃあ毎日来るなっ」
 見事に約束を取りつけると、今日のところは調理部を解散した。先はまだ長い♪
「いいか?包丁はこうやって持つんだ」
「うん」
 調理台に向かっているルフィの背後から、まるで抱きしめるかのごとく腕を回しルフィの手と包丁を握るサンジ。その姿は、まるで新婚さんのようである(笑)別に包丁の使い方を教えるのにこの態勢でなくてもいいはずなのに?これは、やっぱり邪まな考えのあるサンジ先生がルフィに自分をアピールしているのであった。当のルフィは、この態勢に少々違和感と胸の動悸を感じながらも素直に従っている。
「で、材料を持つ指は丸めてだな」
「うん」
「おし、ゆっくりでいいから切ってみな」
 そう言うとやっと体をルフィから離すと、ルフィの真横に立つサンジ。背中からサンジの気配がなくなってルフィは、ほっと胸を撫で下ろしていた。そして、目の前の材料を見つめると包丁を上げて下ろす。当然材料も切れた…が、何か赤いものがまな板に付着していた。
「ばかっいきなり切りやがって!ほらっ指貸せっ」
 赤く染まったルフィの指先にちゅっと唇を寄せるサンジ。指先に感じるやわらかい感触にルフィの頬が朱に染まり、一気に動悸も激しくなった。
「ちょっ…もっいいよサンジ」
「消毒してんだよ」
「でも…」
 ルフィの指を口に含んでるサンジは、チラリと指の持ち主の表情を盗み見た。戸惑いを隠せずにサンジの唇を見つめるルフィは真っ赤になって、サンジが捕らえている手も小刻みに震えてきた。二人の間に奇妙な空気が流れ始めたその時。いきなり家庭科室のドアが開け放たれて大柄な生徒が入ってきた。
「ルフィ、帰ろうぜ……!てめぇ!ルフィに何してやがるっ!」
「何ってこいつが指切ったから、その消毒だよ。なぁ?ルフィ」
 にやりと笑ったサンジはルフィの指から唇を離す。解放された手をばっと自分に引き寄せるとルフィは、困った表情でサンジとゾロを交互に見る。
「そ、そうなんだゾロ。オレ指切っちまってさ…で、サンジが消毒してくれたんだ」
 しどろもどろに説明するルフィを見て、サンジの脳裏にピーンときた。
(ははぁ〜ん…こいつら付き合ってるってわけだ)
 にやにやと笑いながら自分を見るサンジをジロリと見つめる生徒は、ゾロ。この学校イチ男にモテル男でもある(笑)剣道部主将で一年の時から全国大会連覇中の現在三年生。あ、ちなみにルフィは一年である。(今ごろ遅いってのっ!)
「帰るぞルフィ」
「え?もう?まだオレ終ってないけど」
 ちらりとサンジを見つめるルフィにますます面白くないゾロは、つかつかとルフィに歩み寄ると腕を掴んだ。
「なにすんだよ?ゾロ」
「帰っていいだろ?せんせ」
 相変わらず凄みながらサンジに牽制をしかけるゾロ。余裕のないゾロにくすりと口元で笑うと、サンジはルフィの目線にあわすように腰をかがめた。
「帰っていいぜ、今日は。でもちゃんと明日も来るんだぞ」
「わかった!じゃあな、サンジ」
 ゾロに腕を引かれながら家庭科室を出て行ったルフィを見送ると、サンジはくくっと喉の奥で笑っていた。
「あいつかぁ〜うわさのゾロって奴は…おもしれぇ奴!でも、あれじゃあルフィとまだ何もしてねぇな」
 にやりとイヤラシイ笑いを浮かべている所でドアからナミが入ってきた。
「何ニヤケてんのよ、サンジくん。また悪い癖が出てきてるの?」
「ナミさん…とんでもない!今度は違いますよ」
「へぇ〜じゃあ、あの子に本気って事なの?」
「まあ、そうですね」
 珍しく照れ笑いを浮かべるサンジであった。
「でもあの子は、剣道部の主将と恋人みたいだけど?」
「そうみたいですね。でも、たぶんオレの方が有利だと思うな…あれ」
 自信ありげに笑うサンジにナミが大きなため息をついた。
「まったく…今度は本気みたいだけど…生徒に手を出すのやめなさいよ」
 ナミとサンジの別れた理由って実は、サンジが誰でもかまわず体を重ねてしまうことでもあった、そう求められれば女でも男でもだ…それに、ナミに本気で惚れているわけでもなく、なりゆきでなんとなく付き合っていたという感じが、ナミには許せなかったのだ。でも、サンジの事をなんとなく見捨てられなかったので、今の関係に至っている。
「生徒?それはちがうな。生徒と教師の前にオレたちは人間同士だって事です」
「だけど、学校にバレたらまた解雇なのよ?」
「いや、今回は大丈夫ですよ。ルフィもあの調子だとオレの事好きだから」
「自信満々ね」
「もちろん!この手の勘はするどいんですよ」
「まあ、別にいいけどね」
 サンジは、会話をしながら調理台を片付けると久しぶりにナミを食事に誘った。
 ナミとサンジは、友達としてその夜は多いに盛り上ってそれぞれの家路についていた。

「なぁゾロ〜何怒ってんだよ」
「別に怒ってねぇよ」
 家庭科室を後にしたルフィとゾロは、家路についていた。いつもあまり口を開かないゾロであったが、今日は特別に無口になっているゾロにルフィが訪ねていた。ゾロがこうなった原因は、もちろんサンジの存在である。ルフィと恋人になった自分でさえ、たった一度告白したときに雰囲気にまかせてキスしただけなのに。しかも、緊張していたのでよく覚えてないのが悔しい(これは関係ないか)ゾロであった。
「本当に怒ってないか?」
「ああ、怒ってない。ところで、ルフィ明日の昼飯だけどうまいラーメン屋見つけたんだ、イ行かねぇか?」
 話題を変えようとゾロは、ルフィの大好きな食べる話題をふってみる。案の定ルフィは、さっきまでの怪訝な表情から、いつもの表情になった。しかし、ふと思い出したかのように、目が宙を泳ぎ、次に申し訳なさそうな視線でゾロを見つめてきた。
「明日…というか、これからサンジがオレの弁当作ってくれるって…オレ、家庭科準備室でサンジと食べる約束しちまったんだ。ごめんな」
 がーーーーん!ルフィの言葉にゾロは、かなりのダメージを受けていた。恋人である自分の誘いを断って教師と飯を食べると言うのだから、無理もない。ショックと怒りに翻弄されんがらゾロは、きっとルフィを見つめた。
「オレも一緒に行ってやる。おまえ一人じゃあぶねぇ」
「何があぶねぇんだよ?」
「いいから!俺も一緒に行くからなっ」
「うん?いいけど…オレ、ゾロの分頼んでねぇぞ」
「俺の分はいい。自分で買ってく」
(あのクソ教師、絶対にルフィ狙ってやがる!許せねぇ)



 そして、翌日から家庭科準備室での昼休みは。サンジ・ルフィ・ゾロの三人で過ごすようになっていた。この頃、日増しにルフィとサンジが仲良くなっている気がして気が気でないゾロであったが、今日はどうしても昼休みに剣道部でミーティングを開くことになっていた。非常にサンジの元にルフィを残して行くのが嫌だったが、言ったところでルフィが素直に言うことを聞くとは思えないし、そんな事をしたら自分に自信がないみたいで嫌だった。
(大丈夫だ、ルフィは俺と付き合ってるんだから)
 無理矢理そう思いこむとゾロは、席を立った。もうかなり遅刻ギリギリである。
「ゾロ?どこ行くんだ?」
「これから剣道部でミーティングがあるから行ってくる。おいってめぇ!ルフィに変なことすんじゃねぇぞ」
「変な事?んなこと、しねぇよ」
 最後にサンジを睨みつけるとゾロは、ばたばたと廊下を走っていく。そして、家庭科準備室に残されたルフィとサンジ。
「変な事ってなんだよ、ゾロ」
 ぽそっと呟くルフィのセリフにサンジがすばやく反応していた。今が絶好のチャンスかもしれない!ゾロが不安になるのもわかる。最近のルフィは、ゾロと一緒にいるよりもサンジと一緒に過ごすことが多くなっていたし、ゾロに話すことと言えばサンジや今日教えてもらった料理の話しだった。
「教えてやろうか?」
「サンジ?」
 ドアまで歩いて行くとサンジは後ろ手でドアに鍵をかけた。口元には、いつもの笑みを浮かべてルフィを見つめる。その視線にルフィを捉えて一歩ずつ近づいていくサンジ。
「オレが教えてやるよ。あいつが言ってた“変な事”」
「…いいよ…」
 サンジの雰囲気でこれから自分に起こるであろう出来事をなんとなく察知したのか、ルフィはサンジの視線から逃れるように、うつむいて顔を赤く染めていた。
「なんだ、わかってんのかルフィ?」
「…だって…サンジが…」
 もごもごと口篭もるとサンジの胸に顔を埋めたルフィ。ルフィの顎を捉えて上を向かせるとサンジは、己の唇でルフィのそれを塞いだ。深くキスして舌を絡ませる。激しいキスにルフィが戸惑う。一回だけゾロとしたキスとは全然違う。苦しくて、でも気持ちがいいキスに翻弄されはじめて、膝ががくがくとしてくるルフィ。
「んっ…」
「なんだ、お前らこうゆうのしてなかったの?」
 嬉しそうにサンジが言うとそれに、ルフィがコクリと頷く。そのかわいい仕草にサンジは己の体が火照るのを自覚した。
「ルフィ…いいのか?」
「うん…いい」
 無理強いをしたくないサンジは、ルフィの表情を覗きこむ。
「好きだぜ、ルフィ」
 囁きながらルフィの耳朶から首筋、胸へと唇で愛撫するサンジ。もはや、ルフィは自分で立っていられない状態になり、サンジへ完全に体を預けていた。
「やっあぁん…それっ変…」
「変じゃないぜ、気持ちいいんだろ?」
 胸の突起を舌で転がすと、ルフィが反り返った。サンジのジャケットを掴む手が震えて膝が激しく揺れる。
「な・・なんか…わかんな…いよぉ」
 自分に襲いかかる快感の波に戸惑うルフィの瞳は涙がたまり、それをサンジがぺロリと舐め取る。
「かわいいなルフィ」
「ばかやろ…っあっやだっ!」
 胸の突起を弄んでいた指が下の方へ下り、ルフィの熱く震え始めている物にそっと触れる。布越しといえ、他人が初めて触れたことでルフィの感覚はより過敏になっていた。
「随分敏感だな♪」
「やっさわんなぁ」
「触らなきゃできねぇだろ?」
 クスクスと笑いながらルフィの下着ごと下半身を覆うものを取り除くと、今度は直にルフィに触れたサンジ。きゅっと軽く握って上下にゆっくりと動かすと、あっけなくルフィはあついものをサンジの掌に放っていた。
「…あっ…やぁぁ!」
 びくびくと全身を震わせながらルフィは、サンジの背中に腕を回して抱きついている。抱きついているルフィの腰に手を回して自分へぐっと引き寄せたサンジは、ルフィの耳元に熱い息と一緒に甘くささやいた。
「オレの…わかるか?」
 熱くなった己をルフィに押しつけながら耳朶を舐める。その感触にルフィがまたもびくりと体をしならせた。腰にあたるサンジは熱くて硬い。
「サンジぃ…」
 泣きそうな表情で見上げるルフィを思わず自分の机の上に押し倒す。自分の目下に広がるルフィの成長しきっていない裸体を見つめながらサンジは、己のジャケットを脱ぎ捨てベルトを外しながら、ルフィ自身へ唇を近づけると躊躇も見せずに口に含んだ。
「はっあんっやっ汚いっ…てっ」
 サンジの頭を押しやろうと振るえる指で押しても、快感に翻弄されているルフィの力ではサンジは動かない。口内で充分に愛撫すると、今度は達する前にルフィから唇を離す。冷たい外気にさらされたルフィは、サンジへ視線を投げる。
「まだ終ってないって?」
 意地悪そうな顔で笑うと、自分の指を唾液で濡らすとサンジは己を受け入れる場所へ指を伸ばす。思いもしない場所を触れるサンジにルフィは驚きの声を上げた。
「なっなにすんだっ!」
「ここでオレと繋がるんだぜ」
 ぐっと深くまで指をすすめて、ぐるりと広げるような動きを繰り返すサンジ。
「あっいたっい!抜いてよっサン…ジ」
「だめだ、慣らさないと傷つくのお前なんだぞ」
 声が出るのを必死に耐えるルフィを楽しそうに見つめてルフィの中から指を引き抜く。圧迫感が薄れたルフィは、ふうっと息を吐き出した。
「…っうあっ!」
 ルフィが息をついた時を狙ってルフィの中をサンジの熱く硬いものが侵食する。いきなりの圧迫感にルフィが声にならない悲鳴を上げた。
「ひぃっ!あっ…うぅぅっ」
「力抜いてくれ、ルフィ」
 唇、額、頬にやさしくキスを贈りながら徐々に動き出すサンジは、熱く絡みつくルフィの内部を堪能する。
「あっんっ…サン…ィ」
「ルフィ」
 だんだんとルフィの声や表情が苦痛から快感へと変わっていく様を見ながら自分も、限界が近い事を知る。ルフィと一緒に絶頂を迎えるために今まで己の腹筋に擦られて、立ちあがっていたルフィ自身に指を伸ばすと、ルフィの内部がきゅっと絞めつける。
「くっ…」
「ああっ!やっああ」
 サンジがルフィの内部に熱い欲情を吐き出すと、ほぼ同時にルフィもサンジの掌に峪嬢を放っていた。



 サンジとの情事でルフィは、己の気持ちを自覚していた。そして、その決断は早い。
「ゾロ、ごめん!オレ。サンジが好きだ」
「……ああ。わかった」
 それだけを言うとゾロは、ルフィに背を向けてまっすぐ家路につく。今日は剣道部に行く気にもなれなかった。そして、家でやっている道場に入ると、防具を身につけた。
「誰でもいい。かかってこい」
(これは八つ当りだ…みっともねぇ)
 わかっていながらも、道場の師範代であるゾロは門下生全員を叩きのめしていたのだった。

 そして、サンジとルフィは今日もまた家庭科教室で愛の料理教室を開いている(笑)


end