少女の純潔(2008年10月) 水天宮拓仄


神を象った木像の前に膝をつくのは一人の少女。

薄い青色の長い髪が背中から腰にかけて綺麗に伸びている。

両目を瞑り、両手を胸の前で合わせて懺悔した。

「主よ・・・わたくしは・・・」

長い睫が震えて閉じられた瞼の間からは透明な雫が溢れる。

「わたくしの純潔は今まで主に捧げて参りました」

小さく震える体をなんとか起こし、堅く閉じていた瞳を開く。

「御許しください。愛する人がわたくしを必要としているのです」

頬を染め、やっとの思いで神の像を見上げた。

少女の視界にはいつもと変わらぬ穏やかな表情を浮かべた神が写っていた。

「ありがとうございます主よ・・・わたくしの罪を御許しくださるのですね」

再び両目を閉じ、祈る少女の幸せを願うかのように神は微笑んでいた。